シッダールタ (単行本)
内容(「BOOK」データベースより)
一九二二年に刊行されたヘッセ中期の傑作『シッダールタ』はインドの青年シッダールタ(釈迦と同名だが別人)が生の真理をもとめて修行し、世俗の中に生き、人生の最後に悟りの境地にいたるまでを寓話的に描いた小説である。二十世紀に多くの若者に愛読された本書は新訳を得て、いまふたたび悩める現代人に読まれるべきである。
内容(「MARC」データベースより)
インドの青年シッダールタが生の真理をもとめて修行し、世俗の中に生き、人生の最後に悟りの境地にいたるまでを寓話的に描く。「人は何のために生きるか」、永遠の謎に答えるヘッセの傑作小説、新訳版。
カフカ寓話集 (文庫)
出版社/著者からの内容紹介
迷路のような巣穴を掘りつづけ,なお不安に苛まれる大モグラ.学会へやってきて,自分の来し方を報告する猿….死の直前の作「歌姫ヨゼフィーネ」まで,カフカ(1883-1924)は憑かれたように奇妙な動物たちの話を書きつづけた.多かれ少なかれ,作者にとっての分身の役割を担っていたにちがいない,哀しく愛しいかれら.
内容(「BOOK」データベースより)
「カフカ伝説」といったものがある。世の名声を願わず、常に謙虚で、死が近づいたとき友人に作品一切の焼却を依頼したカフカ―。だが、くわしく生涯をみていくと、べつの肖像が浮かんでくる。一見、謙虚な人物とつかずはなれず、いずれ自分の時代がくると、固く心に期していたもの書きであって、いわば野心家カフカである。
変身 他一篇 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
ある朝目ざめると青年ザムザは自分が1匹のばかでかい毒虫に変っていることに気づいた。以下、虫けらに変身したザムザの生活過程がきわめて即物的に描かれる。カフカ(1883‐1924)は異様な設定をもつこの物語で、自己疎外に苦しむ現代の人間の孤独な姿を形象化したといえよう。20世紀の実存主義文学の先がけとなった作品である。
朗読者 (文庫)
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スイスで出版された原書を、キャロル・ブラウン・ジェンウェイが格調高い英語に翻訳。セックス、愛、朗読、戦後ドイツの不名誉についての、短くも豊かな物語。15歳の少年ミヒャエル・バーグは、謎めいた年上の女性ハンナとの激しい恋の虜になる。だが彼女の身の上についてはほとんど知らないうちに、ある日ハンナはミヒャエルの前から姿を消してしまう。…二度と彼女に会うことはないと思っていた彼だったが、戦慄(せんりつ)の再会が実現する。ナチスの過去を裁く法廷の被告席に、ハンナがいたのだ。彼女が筆舌に尽くせぬ重罪を犯していたことが明らかにされていく、その裁判の進行を追いつつ、ミヒャエルはとてつもなく大きな難問に取り組みはじめる。ホロコーストを知った自分たちの世代は、どう対処するべきか?「理解に苦しむものを理解できると思ってはいけないし、比較にならないものを比較してはいけない…。ぼくたちは、嫌悪と恥辱と罪の意識を抱えたまま、ただ黙っているべきなのだろうか?何のために?」
本書はボストン・ブックレビュー誌のフィスク・フィクション賞を獲得した。たぐいまれな明快な文章で、少ないページ数のなかで多くの悪の精神の問題に挑んでいる。世界がかつて知り得たなかで最悪といえる残虐行為に加担したのが親や祖父母、あるいは恋人であった場合、彼らを愛するという行為はどういったことなのか?文学を通しての贖罪(しょくざい)は可能か?シュリンクの文体は簡潔であり、比喩表現、会話といった文章の属性を問わず、余分なものはことごとくそぎ落とされている。その結果生まれたのが、ドイツの戦前と戦後の世代、有罪と無罪、言葉と沈黙の間に横たわる溝を浮き彫りにした、厳粛なまでに美しい本作なのである。
--このテキストは、
ペーパーバック
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内容(「BOOK」データベースより)
15歳のぼくは、母親といってもおかしくないほど年上の女性と恋に落ちた。「なにか朗読してよ、坊や!」―ハンナは、なぜかいつも本を朗読して聞かせて欲しいと求める。人知れず逢瀬を重ねる二人。だが、ハンナは突然失踪してしまう。彼女の隠していた秘密とは何か。二人の愛に、終わったはずの戦争が影を落していた。現代ドイツ文学の旗手による、世界中を感動させた大ベストセラー。
城 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
測量師のKは深い雪の中に横たわる村に到着するが、仕事を依頼された城の伯爵家からは何の連絡もない。村での生活が始まると、村長に翻弄されたり、正体不明の助手をつけられたり、はては宿屋の酒場で働く女性と同棲する羽目に陥る。しかし、神秘的な“城”は外来者Kに対して永遠にその門を開こうとしない…。職業が人間の唯一の存在形式となった現代人の疎外された姿を抉り出す。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
カフカ,フランツ
1883‐1924。オーストリア=ハンガリー帝国領当時のプラハで、ユダヤ人の商家に生る。プラハ大学で法学を修めた後、肺結核で夭折するまで実直に勤めた労働災害保険協会での日々は、官僚機構の冷酷奇怪な幻像を生む土壌となる。生前発表された「変身」、死後注目を集めることになる「審判」「城」等、人間存在の不条理を主題とするシュルレアリスム風の作品群を残している。現代実存主義文学の先駆者
前田 敬作
1921‐2003。大阪・摂津生れ。東京帝大独文科卒。京都大学名誉教授。ゲーテ、カフカ、トーマス・マンなどの訳書がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
クラバート (-)
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ヴェンド人の少年3人組で村から村への浮浪生活をしていたクラバートは、ある時から奇妙な夢を見るようになる。「シュヴァルツコルムの水車場に来い。お前の損にはならぬだろう!」という声と止まり木に止まった11羽のカラスの夢。 その声に従って水車場の見習となったクラバートは、昼は水車場の職人として働き、金曜の夜には12羽目のカラスとなって、親方から魔法を習うことになる。 『大どろぼうホッツェンプロッツ』や『小さい魔女』などで知られるオトフリート・プロイスラーが、ドイツとポーランドにまたがるラウジッツ地方の古い伝説を下敷きにして書いた『クラバート』。チェコのアニメ作家カレル・ゼマンによって映画化もされたこの物語は、ドイツ児童文学賞、ヨーロッパ児童文学賞などを受賞し、プロイスラー文学の頂点ともいわれる1冊である。 クラバートが足を踏み入れた水車場は、暗く多くの秘密を抱えた場所だ。新月の夜に現われる大親分の存在や復活祭の決まりごと。毎年の大晦日には仲間のひとりが犠牲となるなど、常に死の影がつきまとう。そこでの3年間の修行を経たクラバートは、「自分自身の意志の力と、ひとりの誠実な友の助力と、ひとりの娘の最後の犠牲をも覚悟した愛とによって」親方との対決を果たすことになるのだ。 宮崎駿が『千と千尋の神隠し』の下地としたという本書は、少年少女向きの軽いファンタジーではない。あらゆる世代を対象にした児童文学の枠を超える1冊である。(小山由絵)
大どろぼうホッツェンプロッツ三たびあらわる (単行本)
出版社/著者からの内容紹介
どろぼう業をやめる決心をしたのに、だれも信用してくれません。大どろぼうをかばう二人の少年が大活躍。 対象年齢:小学中級から
モモ―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語 (単行本)
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冒険ファンタジー『はてしない物語』の著者であるミヒャエル・エンデが贈る、時間どろぼうと風変わりな女の子の物語である。文章のみならず、モノクロの挿絵までもエンデ自身が手がけた本書は、1974年にドイツ児童文学賞を受賞。小学5、6年生以上から大人まで幅広い年代の人たちが楽しめる、空想力に富んだ小説だ。 円形劇場の廃墟に住みついた、もじゃもじゃ頭で粗末な身なりをした不思議な少女モモ。黙って話を聞くだけで、人の心を溶かし悩みを解消させる能力を持った彼女のまわりには、いつもたくさんの大人や子どもたちが集まっていた。しかし「時間」を人間に倹約させることにより、世界中の余分な「時間」を独占しようとする「灰色の男たち」の出現により、町じゅうの人々はとりとめのないお喋りや、ゆとりのある生活を次第に失っていく。 本書は、時間どろぼうである「灰色の男たち」とモモの対決というスリルあふれる展開を通して、1分1秒と時間に追われる現代社会へ、警鐘を鳴らしている。たとえば、モモの友だちだったニノが「スピード料理」の店を始め、大繁盛しているせいで他人とわずかな世間話をする暇もないというように、時間を盗まれた人たちは、現代の私たちの姿そのものとして描かれている。昨今、モモのように際限のない時間の中で、空想をめぐらせ楽しむ生活はほとんど忘れられている。子どもばかりでなく、忙しい大人たちにも夢見ることの大切さを教えてくれる本だ。(砂塚洋美)
出版社/著者からの内容紹介
「時間」の真の意味を問う,ドイツの作家ミヒャエル・エンデ(1929-95)の人気ファンタジー『モモ』.しゃれた造本で,やや大人向きの美しいスペシャル・エディションをお届けします.
--このテキストは、
単行本
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魔の山〈下〉 (文庫)
内容(「BOOK」データベースより)
理性を尊び自由と進歩を唱導するセテムブリーニ。テロと独裁によって神の国を実現させようとする非合理主義者ナフタ。2人に代表される思想の流れはカストルプの魂を奪おうと相争うが、ある日雪山で死に直面したカストルプは、生と死の対立を超えた愛とヒューマニズムの道を認識する。人間存在のあり方を追求した一大教養小説。
テレビおじさん (単行本)
ご注意ください
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内容(「BOOK」データベースより)
こんなことって、あるのかな。テレビのリモコンをおしたら、画面におじさんがでてきて、「ぼくと話したくなったら、青いボタンをおすんだよ。」っていうんだ。学校ではおちこぼれ、家では両親がけんかばかり。悩みはいっぱいあるけど、おじさんはいつでも話をきいて、なぐさめてくれる。オーストリアの人気作家のユーモラスで、ちょっとこわいお話。